レコーディングしていて、ある段階からアレンジが浮かばなかったり、聴き直してもなんかイマイチな時の原因の多くは、曲のテンポが違っていたからという場合が多い。

テンポというか、BPM。時計は一分間に60回チクタクいうので、BPM60。ま、曲のスピード。

テンポが違っていたことに気づいた場合は、それまで生録音したものは全部使えないので、また録り直すわけだが、その徒労感より遥かに素晴らしい突破感がある。吹いてこなかった風がオケから流れ込んできて、歌に重力がかかる。

だいたいテンポが速くなるより、遅くなるときのほうが、いい傾向の場合が多い。今回もほとんどの曲が、テンポダウンしていってる。昨日も3曲ほど大幅にテンポダウンしたので、ほぼ完成していた曲も含め全部録り直しだ、イエイ!

大概、テンポが違うことに気付くのは、何故か酒で酔っぱらって聴き直している時に多い。酒で酔っぱらってる時に、心地よく響かないものは駄目ということだな。

酒はこんなところで役立っている。
小笠原丸ドック入りで閑散とした島の一室で、ニューアルバム制作に勤しんでいる。

日々の山歩きと時折入る島バイト以外は、ほとんど部屋から出ることもないが、体調は上々。録音する時は鬼のように集中して何度も繰り返すので、やっぱり体力勝負だ。

森を歩き、時々走り、弾薬庫で叫ぶ、というか発声練習?していたおかげで、昨日から本歌録りを始めたのだが、声は衰えていなかった。

ラジオから聴いたことのあるイントロが流れてきて、あれ?これ音骨の歌そっくりじゃん!つーかほとんど同じじゃん!!と、思ったら、「これは60年代の曲で~」とか解説が始まり、なにーー!!もしや、昔聴いて忘れてた曲を俺は知らずにパクっていたのか!!ガーーン!!つーか、これ1曲だけならまだしも、まさか他の曲も!?っていうところで、悪夢から目覚めた。

その夢から得た教訓は、今創ってるような素晴らしい歌が、幸運にも誰あろう自分に降ってきたのだから、大切にあきらめずに粘り強くいいものにしなさいね、ってこと。まあね。確かに歌は素晴らしい。作り手がそれに相応しいかは別にしても。
何はともあれ、せっかく良い食材をもらったのに、料理したらおえ~まずっ!なんてことにならないように、がんばりまっす!!

正月はバタバタしていて、一時レコーディングは中断していたが、体調は最悪だった。一日中咳き込み、啖を吐き続け、しまいにはゲロまで吐き続け、こりゃ病気?と思ったが、単に啖が出ているだけとの診断だった。島に帰ってから、集中的にレコーディングにのめり込みすぎたツケが回ってきたのだろう。芸術は体に悪い。

アレルギーといっても、結局は体のバランスを崩している兆候の現れなわけだから、レコーディング再開してからは、毎朝森を歩き、身体訓練することを毎日の日課に取り入れている。

日々掃除する様に、日々体調も管理し続けなければ、アルバム完成を成しとげることは出来ない。何しろ芸術は体に悪いし、そんなに若くもないと、実感させられたので。

おかげで、調子はだんだんよくなってきて、昨日は弾薬庫でひとしきり歌ってみたが、喉の枯れも治まってきた。アレルギーの症状も緩和してきている。

そしてレコーディングも徐々に調子が上がってきている。自分で創っているものに、自分が驚かされ,感動させられるという時間が増えてきた。去年制作している段階ではなかったことだ。

機は熟した。あとは一歩一歩野道を突き進むのみ!
2012.01.02 元旦ライブ
あけましておめでとうございます。

元旦は顎骨折以来久々の宿ライブだった。一年の計は元旦にありの法則でいくと、今年はライブが多い年になると予想されます。

数日前からアレルギーで体調も喉も最悪だったので、ライブ開始までやれるかどうかすら危ぶまれたが、

なじみの方々も多く、皆さんの応援パワーに後押しされるように、気合いで乗り切った。

去年は、「旅立ちは今!」なんて意気揚々と宣言したあげく、旅立った先が硫黄島経由の病院のベッドという、空回り全開なスタートだった。

今年は、急がず焦らずじっくりと体調を整えながら、大地に根を張りつつ、亀のごとくじわりじわり突き進んでゆきます。