昨夜は、橋爪文さんの86歳の誕生日祝いとして行われたヒロシマオペラ「太陽が落ちた日」に出演しました。
60人ほどの方々が集まってくれて、会場探しからスタッフとしても関わっていた身としては大変うれしかった。

第一部は橋爪文&AKIRAによるヒロシマオペラ「太陽が落ちた日」、この二時間にもおよぶオペラに、文さんは満身創痍の全身全霊でやり遂げた。
数年前までは世界中をバックパック背負って旅をしていた文さんだったが、近年体調が急激に悪化していた為、このオペラをやり遂げられるかどうかも、正直危ぶまれていたのだった。
いつもパワフルなエネルギーを発しているので、全く不調そうには見えない文さんだったが、相当に辛い状態だったのだ。

被爆後広島の北区に住んでいた文さんは、原爆から10年以上経っても南を向くだけで嘔吐し続けたという想像を絶する壮絶なトラウマ体験を、オペラで朗読する時には、あの日あの場所に戻って語っているのだという。その勇気に恐れ入らない者はいないだろう。

だからなのだろう、オペラの最中、文さんがあの日あの場所で見たことが映像として伝わるだけでなく、まるでその場に居合わせたような、悲惨の坩堝に立つ少女を、後ろからただただ見つめていることしかできないような、そんな魂の底流部に触れるような感覚にたびたび襲われた。ここで僕らは確かに文さんからバトンを受け渡された。

そして文さんの魂の言霊に共鳴するように歌われたAKIRAさんの魂の歌は、静かに降り注ぐ雨のように、身体の内側に滴り落ちてはしみ込んでいくようだった。極限まで削ぎ落とされ、もはや自然と一体化しているような圧巻の歌の数々は、文さんの語りと共鳴し、間違いなくこの日のオペラを特別なものにした。

第二部のオープニングアクトで歌った「ピカドンの朝に僕らが見たこと」&「冬の幻灯機」と「祝婚歌」(出だしの部分が切れてしまっていたが)をyoutubeに公開しました。

今しがた受け取ったばかりのバトンを胸に、この日はどの歌も文さんに捧げるつもりで歌わせてもらった。


「ピカドンの朝に僕らが見たこと」「冬の幻灯機」


「祝婚歌」

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